ただいまヒロイン代理中!

第10 きみがいるこの世界は、

 気がつくと、私は黒龍の特別室にある、黒いソファの上に座っていた。

「おい、話って何だよ?」

 すぐ近くから、かったるそうな声が聞こえた。

 声の主は、私の目の前で床の上にあぐらをかいた蓮だった。

 すっかり待ちくたびれた顔で、じっとこちらを見つめている。

「話、とは……?」

「いや、お前が『聞いてほしいことがある』っつって、俺を呼び出したんだろうが」

 ええっ⁉ そういうことになってたの⁉

 今回はメール画面を開いたとたんにここに来てしまったから、美月さんが何を言おうとしていたのか全然わかんないよ……!

 どうする? とりあえず、『ごめん。私、また記憶が飛んじゃったみたい』ってごまかそうかな……?

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