ただいまヒロイン代理中!
「ねーねー、きみ。ちょっといい?」

「な、何ですか……?」


 引きつった顔でなんとか口を開いた私に、金髪ギャル男はニコニコしたまま、不思議そうに首をかしげた。


「ここ、どうやって入ったの?」

「さ、さあ……?」

 それは私が一番知りたいのですが……。


「てかさぁ……」


 今度は茶髪のギャル男(こっちが夏樹?)が腕組みをしながら、私に冷たい視線を寄こしてきた。

「きみもこの学校の生徒でしょ? だったら、『俺ら以外の一般生徒は、屋上立ち入り禁止』って(おきて)、知ってるはずだよね?」

「は、はあ⁉」


 掟って何?

 小学生時代にも、『この遊具、あたしたちのグループ以外使っちゃダメ』と謎に主張してくる女子がいたけど、あれと一緒だよね⁉

 当時は「うわあ……」って内心ドン引きしてたけど、高校生にもなってこんなこと言ってくる人いるの?

 バカなんじゃないの⁉


「いやいやいや、ここ学校ですよね⁉ あなたたちが何者なのか知りませんけど、公共の場なんだから、別に私が立ち入ったっていいでしょ‼」


 思いっきり眉をひそめて、大声で茶髪のギャル男に言いたいことをぶちまけてやった。

 だけど、当の本人は、きょとんと目を丸くするばかり。


< 13 / 176 >

この作品をシェア

pagetop