ただいまヒロイン代理中!
「……やさん、天宮さん!」

「う、うーん……」

 あれ? 私、誰かに呼ばれている……?

 ゆっくりと目を開けると、白い天井が広がっていた。

 それから、

「ああ、よかった! 目を覚ましたのね」

 養護教諭の香住(かすみ)茉衣花(まいか)先生が、私の顔をのぞき込んできた。

「ここは……、どこ……?」

「保健室よ」

 言われてみれば、保健室独特の消毒液と薬品の匂いがするし、先生の背後には見覚えのあるミントグリーンの仕切りカーテンが吊るされていた。

 まさか、夢の続きじゃないよね……?

 起き上がって、試しに頬をつねってみたら痛かった。

 それから、制服が元の夏服に戻っていたことにも気づく。

 ――ということは、ここは現実。

 私はついさっきまで、暴走族小説の夢を見ていただけ……っていうこと?


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