ある日、最恐組長様に買われました。

episode 1

狭い、6畳半の古びたアパート。

ただでさえ狭いというのに、中は空の酒瓶や、缶のゴミが積もりに積もっている。


…いい加減にして。


と、心の中で今日もため息をつく。



「ねぇ、春芽。今月分まだなの???」



酒で記憶が朦朧としている様子のお母さんが、縋り付くように身を近づけてくる。


この人の脳内はお金と酒のことしか無いのか。

私の苦労も何も知らないみたいな顔して。



「…、一昨日渡したでしょ。」



「あ、ー、そうなの??でもどこにももう無いのよ、お金。」


「っ、" あの人達 " に取られたからに決まってるじゃん。」




私がそう言うと、まるでこの世の終わりみたいな顔をして固まるお母さん。


あぁ、何度この会話をすれば良いんだろう。



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