笑顔の仮面は君の前だけ壊れる
開いてはいけない記録
第18章 開いてはいけない記録
「ここでは見ない方がいい。」
神崎主任の一言で、私たちは会議室へ移動した。
カーテンを閉め、朝比奈さんがノートパソコンにUSBメモリーを差し込む。
誰も口を開かない。
画面に一つのフォルダーが表示された。
『2019.10.15』
朝比奈さんが静かにクリックする。
中には動画が一本だけ保存されていた。
再生ボタンを押す。
画面に映ったのは、夜の会社。
人気のない廊下を一人の女性が歩いている。
「佐伯さん……。」
私が小さくつぶやく。
動画の中の佐伯真奈は何度も後ろを振り返り、誰かに追われるように早足になっていた。
すると、一人の男性が画面の端に映る。
帽子を深くかぶり、顔は見えない。
佐伯さんは立ち止まり、その人物に何かを渡した。
次の瞬間。
映像が大きく乱れた。
ザーッというノイズが響き、画面が真っ暗になる。
数秒後、映像は再び映し出された。
しかし、そこには佐伯さんの姿しかなかった。
男性は消えている。
「編集されてる……。」
神崎主任が低い声で言う。
「肝心な部分だけ削除されている。」
朝比奈さんは画面を食い入るように見つめていた。
そのときだった。
パソコンが突然フリーズする。
画面いっぱいに赤い文字が浮かび上がる。
『真実を知れば、次はあなたたちだ。』
部屋の照明が一瞬だけ消えた。
そして再び明るくなったとき――
USBメモリーは、パソコンから抜き取られていた。
「……え?」
三人とも、顔を上げる。
会議室のドアは閉まったまま。
窓も開いていない。
それなのに、机の上にあったUSBだけが消えていた。
部屋の隅では、防犯カメラの赤いランプだけが静かに点滅していた。
「ここでは見ない方がいい。」
神崎主任の一言で、私たちは会議室へ移動した。
カーテンを閉め、朝比奈さんがノートパソコンにUSBメモリーを差し込む。
誰も口を開かない。
画面に一つのフォルダーが表示された。
『2019.10.15』
朝比奈さんが静かにクリックする。
中には動画が一本だけ保存されていた。
再生ボタンを押す。
画面に映ったのは、夜の会社。
人気のない廊下を一人の女性が歩いている。
「佐伯さん……。」
私が小さくつぶやく。
動画の中の佐伯真奈は何度も後ろを振り返り、誰かに追われるように早足になっていた。
すると、一人の男性が画面の端に映る。
帽子を深くかぶり、顔は見えない。
佐伯さんは立ち止まり、その人物に何かを渡した。
次の瞬間。
映像が大きく乱れた。
ザーッというノイズが響き、画面が真っ暗になる。
数秒後、映像は再び映し出された。
しかし、そこには佐伯さんの姿しかなかった。
男性は消えている。
「編集されてる……。」
神崎主任が低い声で言う。
「肝心な部分だけ削除されている。」
朝比奈さんは画面を食い入るように見つめていた。
そのときだった。
パソコンが突然フリーズする。
画面いっぱいに赤い文字が浮かび上がる。
『真実を知れば、次はあなたたちだ。』
部屋の照明が一瞬だけ消えた。
そして再び明るくなったとき――
USBメモリーは、パソコンから抜き取られていた。
「……え?」
三人とも、顔を上げる。
会議室のドアは閉まったまま。
窓も開いていない。
それなのに、机の上にあったUSBだけが消えていた。
部屋の隅では、防犯カメラの赤いランプだけが静かに点滅していた。