PRIMUS ―推しの家に家事代行として通ったら、毎日が幸せすぎます!―
涙がこぼれそうになるのを堪えながら、私は鍋に箸を伸ばす。

出汁の旨味がしっかりと染みた具材は、ポン酢をつけるだけで驚くほど美味しかった。 きっと、この味は一生忘れない。
私にとって、かけがえのない思い出になるだろう。

まさか、クビにならなかった。
そんなことを考えながら、私は食器を洗っていた。
自然と頬が緩んでしまう。
すると、隣に雪くんがにこにこと並んできた。

「七瀬さ〜ん!」
「どうしたの?」

横からひょいと顔を覗き込まれ、思わず手を止める。
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