憂鬱はゴミ箱からやってくる。〜誘惑だらけのニンフちゃん〜
第9話:退屈を持て余すパン。
次の朝・・・。
「ねえ、学校なんて行ったってつまんないでしょ?」
「今日は休んで、私と遊びましょうよ」
パンが毎日のようにそんなことを言うものだから、健斗もすっかり慣れてしまっていて 最初の頃みたいに、いちいち動揺することもなくなっていた。
パンは甘えるような声を出しながら、じりじりと健斗に近づいてくる。
「だから、そんなにジリジリ近づいてくるなって・・・」
するとパンは、健斗の顔にふわっと甘いエロフェロモンを吹きかけた。
普通の男なら、それだけで興奮してしまいそうな妖しい香りだけど健斗は、女性アレルギーだって意識を持っているせいか、なんとか耐えていた。
「やめろって・・・もう勘弁してくれ・・・」
「ほんと筋金入りの女性アレルギーなんですねぇ」
健斗に露骨にやめろって言われると、パンとしても妙に負けた気分になる。
ニンフとしてのプライドが傷つくのだろう。
彼女はむっとした表情で健斗を睨んだ。
世の中とは皮肉なもんだ。
男を誘惑するのが得意な精霊の少女と、女性が極端に苦手な男・・・ ふたりは、どう考えても相性最悪の組み合わせだった。
健斗は再度パンに「外へ出るなよ」と念を押すと、そのまま大学へ向かった。
ようやくパンから解放されたわけだけど、これから先のことを考えると憂鬱しかなかった。
ひとり部屋に残されたパンは、当然のように暇を持て余していた。
「退屈です・・・」
「うぅ・・・なんか落ち着かない・・・ムズムズしますぅ」
ベッドの上をごろごろ転がりながら、パンは大きなため息をついた。
パンたちニンフは、人間と違ってセックスするのが当たりませ・・・誰かと触れ合い、欲情を交わすことで力を保っている。
だから一人きりでいる時間が長いと、どんどん元気がなくなってしまう。
「ソガべっち、全然かまってくれないですし・・・」
結局、パンは体力を温存するため、そのまま眠ってしまった。
さて、パンが暮らしていた異世界には、多くの精霊や妖精たちが存在している。
彼女たちは女神アルタリスに仕え、山や森、川など自然の中で自由に暮らしていた。
川の精・ナデイアス。 森の精・アルマイデス。 山の精・オレイナデス。
ほかにも様々な精霊がいて、それぞれが人間や神々と交流しながら生きている。
パンの世界は、とにかく賑やかで自由な世界だった。
人間界の常識とは、かなり違うのである。
一方その頃、 講義を終えた健斗は、大学の廊下を歩きながらため息をついていた。
アパートへ帰れば、あの騒がしい精霊少女が待っている。
そう思うと、どうにも気が重い。
(パンは、いつまで俺の部屋にいるつもりなんだろうな・・・)
(行く場所もないみたいだし、追い出すのも可哀想だよな・・・)
(でも、あいつ絶対あきらめそうにないし・・・)
女性アレルギーを克服するまで付きまとう・・・パンは本気でそう考えているらしい。
健斗は頭を抱えたくなるけれど同時に、少しだけ思った。
もしパンと普通に接することができるようになれば、自分の人生大転換だよなって。
そんなことを考えながら、健斗はそのままバイトへ向かった。
バイトを終えた帰り道。
「そういえばパン、朝はパン一枚しか食べてなかったな・・・」
「腹減ってるかもしれないし、何か買って帰るか」
健斗はコンビニに立ち寄り、おにぎりやカップ麺、ついでにスイーツまで買い込んだ。
なんだかんだ言いながらも、彼はパンのことを放っておけないのである。
アパートへ戻ると、パンはベッドの上で静かに眠っていた。
「ちゃんと言いつけ守ってたんだな・・・偉いじゃん」
健斗がほっとした瞬間、そのタイミングでパンがゆっくり目を開けた。
「あ・・・お帰りなさい、ソガべっちぃ・・・」
眠そうな声でそう言うと、パンは両手を広げる。
「ハグしてください・・・」
「ダメだって・・・ハグもチューも無理!!」
「アレルギー、克服しましょうよ〜」
「お前、それもう口癖になってるだろ・・・」
「俺が女性アレルギー克服することより、早くセックスしたいんだろ?」
「だって・・・」
「分かってるよ・・・セックスしないと干からびて死んじゃうんだろ・・・俺だってそのくらい分かってんだよ・・・」
つづく。
「ねえ、学校なんて行ったってつまんないでしょ?」
「今日は休んで、私と遊びましょうよ」
パンが毎日のようにそんなことを言うものだから、健斗もすっかり慣れてしまっていて 最初の頃みたいに、いちいち動揺することもなくなっていた。
パンは甘えるような声を出しながら、じりじりと健斗に近づいてくる。
「だから、そんなにジリジリ近づいてくるなって・・・」
するとパンは、健斗の顔にふわっと甘いエロフェロモンを吹きかけた。
普通の男なら、それだけで興奮してしまいそうな妖しい香りだけど健斗は、女性アレルギーだって意識を持っているせいか、なんとか耐えていた。
「やめろって・・・もう勘弁してくれ・・・」
「ほんと筋金入りの女性アレルギーなんですねぇ」
健斗に露骨にやめろって言われると、パンとしても妙に負けた気分になる。
ニンフとしてのプライドが傷つくのだろう。
彼女はむっとした表情で健斗を睨んだ。
世の中とは皮肉なもんだ。
男を誘惑するのが得意な精霊の少女と、女性が極端に苦手な男・・・ ふたりは、どう考えても相性最悪の組み合わせだった。
健斗は再度パンに「外へ出るなよ」と念を押すと、そのまま大学へ向かった。
ようやくパンから解放されたわけだけど、これから先のことを考えると憂鬱しかなかった。
ひとり部屋に残されたパンは、当然のように暇を持て余していた。
「退屈です・・・」
「うぅ・・・なんか落ち着かない・・・ムズムズしますぅ」
ベッドの上をごろごろ転がりながら、パンは大きなため息をついた。
パンたちニンフは、人間と違ってセックスするのが当たりませ・・・誰かと触れ合い、欲情を交わすことで力を保っている。
だから一人きりでいる時間が長いと、どんどん元気がなくなってしまう。
「ソガべっち、全然かまってくれないですし・・・」
結局、パンは体力を温存するため、そのまま眠ってしまった。
さて、パンが暮らしていた異世界には、多くの精霊や妖精たちが存在している。
彼女たちは女神アルタリスに仕え、山や森、川など自然の中で自由に暮らしていた。
川の精・ナデイアス。 森の精・アルマイデス。 山の精・オレイナデス。
ほかにも様々な精霊がいて、それぞれが人間や神々と交流しながら生きている。
パンの世界は、とにかく賑やかで自由な世界だった。
人間界の常識とは、かなり違うのである。
一方その頃、 講義を終えた健斗は、大学の廊下を歩きながらため息をついていた。
アパートへ帰れば、あの騒がしい精霊少女が待っている。
そう思うと、どうにも気が重い。
(パンは、いつまで俺の部屋にいるつもりなんだろうな・・・)
(行く場所もないみたいだし、追い出すのも可哀想だよな・・・)
(でも、あいつ絶対あきらめそうにないし・・・)
女性アレルギーを克服するまで付きまとう・・・パンは本気でそう考えているらしい。
健斗は頭を抱えたくなるけれど同時に、少しだけ思った。
もしパンと普通に接することができるようになれば、自分の人生大転換だよなって。
そんなことを考えながら、健斗はそのままバイトへ向かった。
バイトを終えた帰り道。
「そういえばパン、朝はパン一枚しか食べてなかったな・・・」
「腹減ってるかもしれないし、何か買って帰るか」
健斗はコンビニに立ち寄り、おにぎりやカップ麺、ついでにスイーツまで買い込んだ。
なんだかんだ言いながらも、彼はパンのことを放っておけないのである。
アパートへ戻ると、パンはベッドの上で静かに眠っていた。
「ちゃんと言いつけ守ってたんだな・・・偉いじゃん」
健斗がほっとした瞬間、そのタイミングでパンがゆっくり目を開けた。
「あ・・・お帰りなさい、ソガべっちぃ・・・」
眠そうな声でそう言うと、パンは両手を広げる。
「ハグしてください・・・」
「ダメだって・・・ハグもチューも無理!!」
「アレルギー、克服しましょうよ〜」
「お前、それもう口癖になってるだろ・・・」
「俺が女性アレルギー克服することより、早くセックスしたいんだろ?」
「だって・・・」
「分かってるよ・・・セックスしないと干からびて死んじゃうんだろ・・・俺だってそのくらい分かってんだよ・・・」
つづく。