僕のことが好きな2人
土曜日。葉名は少し短めのスカートに可愛いTシャツを着ていた。髪はいつもよりアイロンで巻いていて…可愛い。
僕は葉名との遊園地の待ち時間や食事の時間に話題がなくなり、気まずくならないか不安だったけど、葉名は話しやすくて色々な話題で溢れた。話したことなんてなかったから、知らないことが多かった。
僕は葉名がダンス部に入っていると思っていたら、カルタ部に入っていたり、いつも仲良いあの子と実はお互いあまりよく思っていなかったり。
葉名の話し方を一言で表すなら「可愛い」で、少し照れ照れしながら返事をする姿を可愛く感じた。
僕は勝手に葉名が絶叫アトラクションが好きだと思って、たくさん乗っていたら実はとても嫌いだけど、僕に合わせてくれていたことを後で知った。
今日は運が良かったのか通常よりも人が少なくて、たくさんのアトラクションに乗れた。良い一日だったと感じる。
日曜日。初夏の今の時期にはぴったりな水族館。ひんやりとしている淡いこの空間がなぜか落ち着く。
僕は昨日の疲れも忘れて、朝から緊張で心臓がバクバクといっていた。
水族館の入り口で美織は待っていた。僕は待たせたことに申し訳なさを感じながら早歩きをする。
学校の時とは違う服装なのに高嶺の花だった。白くて薄い半袖にジーパン姿。いつものロングじゃなくて、下でツインテールをした髪型が似合いすぎる。
いつも学校で遠くから見ていた美織が、はにかみながら立っている。
「ごめんごめん、待たせたよね」
「ううん、全然」王道のこのやり取り、そんなことでさえ胸がドキドキする。
「じゃあ行こっか」
うん、と美織が頷いてチケット売り場に歩き始めた。
水族館のマップをスマホで見ながら、これ見たいね、と話をする。
昨日とは少し違う美織との時間。お互いに恥ずかしそうに、でも気まずくもないこの不思議な距離感。
美織はスマホで写真を撮ったり、魚が気持ちよさそうに泳ぐ水槽をじっと見つめている。その横顔が綺麗で気になって仕方がない。僕は魚を見ているふりをして、美織に何度も目を向ける。本人にバレてないよね?
「見てみて、あの子」
美織は水槽の端を一生懸命に泳ぐ小さなペンギンを指差す。大きな大人ペンギンも可愛いけれど、小さなペンギンも負けないぐらい可愛い、いやそれ以上かも知れない。
「私もあのペンギンくらい一生懸命旬君に恋してる」
突然の言葉に僕は驚く。子どもペンギンから僕の方に向き直る。
「だから早く返事してよね」
長いツインテールを触りながら美織は僕にそう呟いた。
「うん。分かった」
「分かったなら次はイルカ見に行こっか」
また違う方向を向いて歩き始める。なんとなく決まった気がする。好きな人。
僕は葉名との遊園地の待ち時間や食事の時間に話題がなくなり、気まずくならないか不安だったけど、葉名は話しやすくて色々な話題で溢れた。話したことなんてなかったから、知らないことが多かった。
僕は葉名がダンス部に入っていると思っていたら、カルタ部に入っていたり、いつも仲良いあの子と実はお互いあまりよく思っていなかったり。
葉名の話し方を一言で表すなら「可愛い」で、少し照れ照れしながら返事をする姿を可愛く感じた。
僕は勝手に葉名が絶叫アトラクションが好きだと思って、たくさん乗っていたら実はとても嫌いだけど、僕に合わせてくれていたことを後で知った。
今日は運が良かったのか通常よりも人が少なくて、たくさんのアトラクションに乗れた。良い一日だったと感じる。
日曜日。初夏の今の時期にはぴったりな水族館。ひんやりとしている淡いこの空間がなぜか落ち着く。
僕は昨日の疲れも忘れて、朝から緊張で心臓がバクバクといっていた。
水族館の入り口で美織は待っていた。僕は待たせたことに申し訳なさを感じながら早歩きをする。
学校の時とは違う服装なのに高嶺の花だった。白くて薄い半袖にジーパン姿。いつものロングじゃなくて、下でツインテールをした髪型が似合いすぎる。
いつも学校で遠くから見ていた美織が、はにかみながら立っている。
「ごめんごめん、待たせたよね」
「ううん、全然」王道のこのやり取り、そんなことでさえ胸がドキドキする。
「じゃあ行こっか」
うん、と美織が頷いてチケット売り場に歩き始めた。
水族館のマップをスマホで見ながら、これ見たいね、と話をする。
昨日とは少し違う美織との時間。お互いに恥ずかしそうに、でも気まずくもないこの不思議な距離感。
美織はスマホで写真を撮ったり、魚が気持ちよさそうに泳ぐ水槽をじっと見つめている。その横顔が綺麗で気になって仕方がない。僕は魚を見ているふりをして、美織に何度も目を向ける。本人にバレてないよね?
「見てみて、あの子」
美織は水槽の端を一生懸命に泳ぐ小さなペンギンを指差す。大きな大人ペンギンも可愛いけれど、小さなペンギンも負けないぐらい可愛い、いやそれ以上かも知れない。
「私もあのペンギンくらい一生懸命旬君に恋してる」
突然の言葉に僕は驚く。子どもペンギンから僕の方に向き直る。
「だから早く返事してよね」
長いツインテールを触りながら美織は僕にそう呟いた。
「うん。分かった」
「分かったなら次はイルカ見に行こっか」
また違う方向を向いて歩き始める。なんとなく決まった気がする。好きな人。