銀狼騎士は転生悪役令嬢と番になる運命でした
【レオン視点】
エリーゼの黄金の波動が俺の銀の毛並みに浸透し、身体中の魔力が無限に湧き上がるのがわかった。
彼女の聖属性は、俺という獣の野生を浄化し、増幅させる。
「行くぞ、相棒!」
「ええ、一緒に!」
俺は彼女の障壁を足場にして空中を蹴り、無防備になった魔術師たちの懐へ飛び込んだ。
爪が一閃するたびに、彼らの杖が粉々に砕かれ、鎧が紙のように裂ける。抵抗する隙すら与えない。
俺の牙が彼らの喉元を掠めるたび、エリーゼは敵の攻撃のみをピンポイントで消し去り、俺の守りだけを完璧に補完する。
「貴様ら……ガルハラの土に、二度と足を踏み入れるな!」
俺は最後の一撃として、彼らの本陣へ向けて膨大な魔力の塊を叩きつけた。
王室の誇りなど、我が番と俺の絆の前では、砂の城のように脆い。
戦場が静寂に包まれる中、残された精鋭たちは、俺とエリーゼが並び立つ姿を見て、死神を見たかのように逃げ出していった。
空を覆っていた雲が割れ、光が差し込む。
俺は荒い息を吐きながら、エリーゼを強く抱き寄せた。
彼女の手は震えていたけれど、その瞳はかつてないほど真っ直ぐに、俺という未来を見つめていた。
「レオン、もう大丈夫?」
「ああ。……お前が俺を護ってくれたからな。お前は本当に、俺が一番欲しかった『最強の番』だ」
俺は彼女の唇に、血と土の匂いが混じった荒々しい口づけを落とした。
公爵家、王国、王室。すべてを敵に回したとしても、俺にはこの大地と、この愛しい絆がある。
銀狼の騎士と、その最強の番の物語は、ここから伝説として大地に刻まれていくのだ。
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