銀狼騎士は転生悪役令嬢と番になる運命でした
銀狼と子銀狼たちの秘密の作戦
【レオン視点】
「おかーしゃん、きょうはね、なにかしたいねぇ?」
俺の肩の上で、アルスが銀色の耳をぴこぴこと動かしながら尋ねてくる。背中には、ルカが俺の首に腕を回して、こくりと頷いた。
今日はエリーゼが珍しく、少しだけ疲れた様子で昼寝をしている。
普段、俺たちのために美味しい食事を作り、薬草を調合し、俺たちを慈しんでくれる番(つがい)を、今日はどうやって喜ばせようか。
「いいか、お前たち。エリーゼは花と、俺たちと一緒に過ごす時間が大好きだ」
俺が低い声で囁くと、双子は目を輝かせた。
「おはな、たくさん、つんでくるー!」
「おかーしゃん、びっくり、するかなぁ……?」
「ああ。最高にびっくりするはずだ」
俺たちは気配を消し、咆哮の森の奥へと足を踏み入れた。
俺が先導し、アルスが鼻を利かせて珍しい花を探し、ルカがそれをおそるおそる摘んでいく。まるで獲物を狩る時のような連携だ。いや、それ以上に、俺たち三人の心はエリーゼという一つの存在のために一つになっていた。
森の奥で見つけたのは、月光を浴びて青白く輝く『星屑百合』の群生だった。
エリーゼが前々から「調剤に使うと、香りがすごく良いのよ」と言っていた花だ。
「これ、おかーしゃんによろこんでもらえる……?」
ルカが不安げに尋ねる。俺はそんな末っ子の頭を大きな手でわしゃわしゃと撫でた。
「ああ。これをお前たちの小さな手で摘んで、俺が束ねてやれば、エリーゼは世界一の笑顔を見せてくれるはずだ」
アルスは「ボク、これもおみやげにするぅ!」と、キラキラ光る綺麗な小石も拾い集めている。
俺たち三人の銀狼は、エリーゼの喜ぶ顔を想像するだけで、牙を隠した口元が自然と緩むのを感じた。
俺の番は、俺が呪いを受け奴隷に落ちた頃の孤独を癒やし、アルスとルカという俺の命を産んでくれた。
この子たちがエリーゼを愛してやまないのは、俺の血のせいだけじゃない。あいつの愛が、俺たちの心をこれほどまでに豊かにしたからだ。
「さあ、帰るぞ。エリーゼが起きる前に、最高のプレゼントを準備するんだ」
夕暮れ時、隠れ家に戻ると、エリーゼが丁度目を覚ましたところだった。
寝ぼけ眼で部屋を見渡す彼女の前に、俺たち三人は音もなく並んだ。
「……? レオン、アルス、ルカ? ……どうしたの、そんな所に並んで」
エリーゼが不思議そうに目を細める。その瞬間、アルスとルカが一斉に俺の背後から飛び出し、エリーゼの膝元へと駆け寄った。
「おかーしゃん! これね、ボクたちが、ぜんぶ、とってきたの!」
「おかーしゃん、だいしゅき……おはな、あげる……」
二人の小さな手が差し出したのは、不格好に束ねられた星屑百合と、キラキラと輝く石の数々。
そして俺は、その背後に回り込み、エリーゼの肩に優しく手を添えた。
「俺たちから、お前への贈り物だ。……いつも、俺たちを支えてくれてありがとう、エリーゼ」
エリーゼの瞳が瞬く間に潤み、彼女は幸せそうに笑いながら、アルスとルカを抱きしめ、そして俺の胸へと顔を埋めてきた。
「……ありがとう。もう、本当に……世界で一番幸せだわ」
彼女の甘い吐息と、俺たちの愛に包まれて、ガルハラの隠れ家は幸福な温もりに満ちていく。
エリーゼを喜ばせること。それが、銀狼の騎士である俺と、その息子たちにとって、何よりも誇らしい「狩り」の成果なのだ。
「おかーしゃん、きょうはね、なにかしたいねぇ?」
俺の肩の上で、アルスが銀色の耳をぴこぴこと動かしながら尋ねてくる。背中には、ルカが俺の首に腕を回して、こくりと頷いた。
今日はエリーゼが珍しく、少しだけ疲れた様子で昼寝をしている。
普段、俺たちのために美味しい食事を作り、薬草を調合し、俺たちを慈しんでくれる番(つがい)を、今日はどうやって喜ばせようか。
「いいか、お前たち。エリーゼは花と、俺たちと一緒に過ごす時間が大好きだ」
俺が低い声で囁くと、双子は目を輝かせた。
「おはな、たくさん、つんでくるー!」
「おかーしゃん、びっくり、するかなぁ……?」
「ああ。最高にびっくりするはずだ」
俺たちは気配を消し、咆哮の森の奥へと足を踏み入れた。
俺が先導し、アルスが鼻を利かせて珍しい花を探し、ルカがそれをおそるおそる摘んでいく。まるで獲物を狩る時のような連携だ。いや、それ以上に、俺たち三人の心はエリーゼという一つの存在のために一つになっていた。
森の奥で見つけたのは、月光を浴びて青白く輝く『星屑百合』の群生だった。
エリーゼが前々から「調剤に使うと、香りがすごく良いのよ」と言っていた花だ。
「これ、おかーしゃんによろこんでもらえる……?」
ルカが不安げに尋ねる。俺はそんな末っ子の頭を大きな手でわしゃわしゃと撫でた。
「ああ。これをお前たちの小さな手で摘んで、俺が束ねてやれば、エリーゼは世界一の笑顔を見せてくれるはずだ」
アルスは「ボク、これもおみやげにするぅ!」と、キラキラ光る綺麗な小石も拾い集めている。
俺たち三人の銀狼は、エリーゼの喜ぶ顔を想像するだけで、牙を隠した口元が自然と緩むのを感じた。
俺の番は、俺が呪いを受け奴隷に落ちた頃の孤独を癒やし、アルスとルカという俺の命を産んでくれた。
この子たちがエリーゼを愛してやまないのは、俺の血のせいだけじゃない。あいつの愛が、俺たちの心をこれほどまでに豊かにしたからだ。
「さあ、帰るぞ。エリーゼが起きる前に、最高のプレゼントを準備するんだ」
夕暮れ時、隠れ家に戻ると、エリーゼが丁度目を覚ましたところだった。
寝ぼけ眼で部屋を見渡す彼女の前に、俺たち三人は音もなく並んだ。
「……? レオン、アルス、ルカ? ……どうしたの、そんな所に並んで」
エリーゼが不思議そうに目を細める。その瞬間、アルスとルカが一斉に俺の背後から飛び出し、エリーゼの膝元へと駆け寄った。
「おかーしゃん! これね、ボクたちが、ぜんぶ、とってきたの!」
「おかーしゃん、だいしゅき……おはな、あげる……」
二人の小さな手が差し出したのは、不格好に束ねられた星屑百合と、キラキラと輝く石の数々。
そして俺は、その背後に回り込み、エリーゼの肩に優しく手を添えた。
「俺たちから、お前への贈り物だ。……いつも、俺たちを支えてくれてありがとう、エリーゼ」
エリーゼの瞳が瞬く間に潤み、彼女は幸せそうに笑いながら、アルスとルカを抱きしめ、そして俺の胸へと顔を埋めてきた。
「……ありがとう。もう、本当に……世界で一番幸せだわ」
彼女の甘い吐息と、俺たちの愛に包まれて、ガルハラの隠れ家は幸福な温もりに満ちていく。
エリーゼを喜ばせること。それが、銀狼の騎士である俺と、その息子たちにとって、何よりも誇らしい「狩り」の成果なのだ。