その声で魅了して。~イケメン寡黙上司の裏の顔は×××でした~


「よければ、また一緒に飯でも行かへん?」
「……それって、業務命令ですか?」
「いや」

 目を細めた係長が、さらに顔を近づけてきた。

 係長の口元が、私の耳元のすぐそばで止まる。

「口説いてるんやけど」

 ――そう、耳元で囁かれた。


「……その声でそんなこと言うのは、ずるくないですか?」
「そうやで。俺、こう見えてかなりずるい男なんや。宮本さんが俺の関西弁に弱いてゆうんなら、有効活用せなあかんやろ?」


 確信犯の顔で笑っている係長に向かって、

「……しょうがないので、口説かれてあげます」

 と照れ隠しの言葉を返せば、係長は子どもみたいに無邪気な顔で笑った。


 ただの上司と部下であり、出会うはずのない実況者とファンでしかなかった関係性に、“恋人”という新たな名前がつけられることになるのは、それからすぐのことだった。

< 12 / 12 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:6

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

青にきらめく世界は、君の色でできている。

総文字数/51,869

恋愛(純愛)136ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「浅羽くん、今日も好きです!」 「……毎日毎日、あきないね」 「うん! 浅羽くんにあきるなんてこと、絶対にありえないよ!」 素直でまっすぐな優しい女の子。 音無 青羽(おとなし あおば) × 愛想もなく素行も悪いクールイケメン。 浅羽 蒼空(あさば そら) 陽だまりのような笑顔でまっすぐ思いを伝えてくれる青羽に、蒼空は少しずつ惹かれていく。 だけど彼女は、とある秘密を抱えていて……。 これは、悲しい事故とやさしい神様のいたずらから始まった、甘くて切ない恋の物語。 * … * … * … * …* … * … 叶芽夢雨ーカナメユウー 様 素敵なレビューをありがとうございました♡
「これでお相子ってことで」~年下彼氏に秘密がバレたら、甘い夜がはじまりました~

総文字数/7,760

恋愛(オフィスラブ)15ページ

超短編!フェチから始まる溺愛コンテストエントリー中
表紙を見る 表紙を閉じる
*――――――――――* 三谷 詩織(27歳) 職場の先輩であり彼女。 面倒見がよく頑張り屋だが、甘え下手な真面目タイプ。 × 神林 良平(26歳) 職場の後輩であり彼氏。 何でも卒なく熟してしまう爽やかイケメンエリート社員。 *――――――――――* 詩織には、彼には絶対にいえない秘密があった。 生涯秘密にしておくつもりだったのに……。 「詩織ちゃん。俺に何か隠してること、あるよね?」 ――どうしよう、秘密がバレちゃった!? 『超短編!フェチから始まる溺愛コンテスト』にエントリーしています。 2026.7.14 完結
逃げられるものならお好きにどうぞ。

総文字数/247,989

恋愛(キケン・ダーク)581ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「俺、お姉さんのこと気にいっちゃった」 声をかけてきたのは、 不思議な雰囲気を纏った綺麗な顔をした男の子。 常識人かと思いきや――色々と拗らせた愛の重たすぎる男の子に、 気に入られちゃったみたいです。 .˚⊹⁺‧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈‧⁺ ⊹˚. 「黒瀬くんと一緒にいたら私、 このまま堕落したダメ人間になっちゃいそう」 「それもいいね。もう俺なしじゃ生きていけない身体に なってくれたら本望なんだけどな」 「……それはちょっと怖いから、却下で」 「ふっ、残念」 .˚⊹⁺‧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈‧⁺ ⊹˚. (謎が多い)愛情激重拗らせ男子 × (自分に自信がない)素直になれないお姉さん 『逃げられるものならお好きにどうぞ?』 ――まぁ俺は、逃す気なんて更々ないけどね。 * . ✩ ※こちらは元々、魔法のiらんどで連載していた作品です。 別サイトにも掲載しています。 ⸜ 総合ランキング1位 ˖✧ ⸝‍ 本当にありがとうございます! Since 2026.5.17~~2026.7.3 

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop