恋愛偏差値0.01。【完】
18.隣で笑っていて
結局、迅さんが私をゲストルームまで案内してくれた。
「今は使ってない部屋だから、気にせず使って」
そう言って部屋のドアを開ける。
中にはベッドとテレビ、それに小さなテーブルが置かれていた。家具は最低限しかない。それでも綺麗に掃除が行き届いていて、今は使われていない部屋とは思えないほど居心地が良さそうだった。
「ありがとうございます」
「おやすみ。何かあったら呼んで」
そう言って、迅さんは静かに部屋を後にした。
今日は、本当にいろいろなことがあった。
辛いことも、もちろんあった。
でも、それ以上に嬉しいこともあった。
私はずっと、学校からも、人からも逃げ続けてきた。
だけど――。
本当に信頼できる"誰か"がいる。
それだけで、少しずつ変わり始めている自分がいることに気付いた。
◇◇◇
「美月ぃぃっ!」
コンコン、と扉をノックする音で目が覚めた。
ぼんやりと天井を見つめる。
そうだ。
昨日は、凪くんと迅さんの家に泊まったんだっけ。
ということは――。
「美月〜! 起きてるぅ?」