恋愛偏差値0.01。ー恋愛初心者溺愛されますー【完】
41.逃げ道
「美月ちゃん、また話そう」
颯さんは手を振り、何処かに行ってしまった。
凪くんは私の手を引いて、歩き出す。
てっきり、教室に行くと思っていた。でも、向かっている方向は逆だ。
「……あの」
「……」
凪くんは私をチラリと見ただけで、言葉を発さない。
屋上に続く階段を上がっていく。私は、口を開く勇気もないまま付いて行く。
階段を上る足音だけが、やけに大きく聞こえた。
屋上に着いた瞬間、凪くんが私を引き寄せて後頭部を手で押さえた。
そのまま、顔が近付いて来る。
私は、両手で凪くんの胸を押さえた。
「……嫌です」
凪くんの事が嫌いな訳じゃ無い。
ただ、今は嫌だ。
それだけなのに——
「……颯には許すのに?」
「……え?」
「……何で、彼氏意外の男に抱き締めさせるの?」
凪くんの力が抜けて、その場に崩れ込んだ。
言葉が出ない。
風が吹いて、スカートがぱたぱたと揺れた。
「……美月」
「……はい」
「……僕の質問に答えて」
「……ごめんなさい」
それしか、言葉が出ない。
「……なんで、謝るの?」
凪くんは頭に両手を置いたまま、下を向いてピクリとも動かない。
「……ごめん。一人にして」
その声は、明らかに震えている。
私にはどうする事も出来ずに、扉を開けた。
最後に凪くんを視界で捉えて、扉を閉める。
颯さんは手を振り、何処かに行ってしまった。
凪くんは私の手を引いて、歩き出す。
てっきり、教室に行くと思っていた。でも、向かっている方向は逆だ。
「……あの」
「……」
凪くんは私をチラリと見ただけで、言葉を発さない。
屋上に続く階段を上がっていく。私は、口を開く勇気もないまま付いて行く。
階段を上る足音だけが、やけに大きく聞こえた。
屋上に着いた瞬間、凪くんが私を引き寄せて後頭部を手で押さえた。
そのまま、顔が近付いて来る。
私は、両手で凪くんの胸を押さえた。
「……嫌です」
凪くんの事が嫌いな訳じゃ無い。
ただ、今は嫌だ。
それだけなのに——
「……颯には許すのに?」
「……え?」
「……何で、彼氏意外の男に抱き締めさせるの?」
凪くんの力が抜けて、その場に崩れ込んだ。
言葉が出ない。
風が吹いて、スカートがぱたぱたと揺れた。
「……美月」
「……はい」
「……僕の質問に答えて」
「……ごめんなさい」
それしか、言葉が出ない。
「……なんで、謝るの?」
凪くんは頭に両手を置いたまま、下を向いてピクリとも動かない。
「……ごめん。一人にして」
その声は、明らかに震えている。
私にはどうする事も出来ずに、扉を開けた。
最後に凪くんを視界で捉えて、扉を閉める。