恋愛偏差値0.01。ー恋愛初心者溺愛されますー【完】
43.恋愛スイッチ
こめかみの傷——
小学生の時に石を投げられて、ついた傷。
「石投げられて顔に当たったとか?」
頭がぎゅっと締め付けられる。
「血がたくさん出て、相手の男の子は逃げた?」
そうだ。
血がたくさん出て、相手の男の子は逃げた。
私は、小さく頷いた。
「……やっと会えた」
「……え?」
「……その男の子は、ずっと君に謝りたかったんだ」
頭を石で殴られたような痛みが走る。
「……あの時は、まだ子供だったから好きな子を虐めたかったわけ」
颯さんはそう言って、私の耳に眼鏡を掛けた。
凪くんの手が伸びて来て、私を引き寄せる。
「もう、いいですか?」
颯さんは深い溜め息を吐いた。
「毎回、毎回。邪魔する」
凪くんは返事をすることもなく、私の手を引っ張り歩き始めた。
凪くんの空気も、颯さんの目付きも怖い。
周りの男達が出口を塞いで、凪くんは溜め息をついた。
「ごめん、美月。ちょっと待ってられる?」
「……でも」
「怖かったら目を閉じていて」
凪くんがそう言っている、その後から一人の男が殴りかかろうとしている。
危ない——
口を開いた瞬間だった。
凪くんの姿が視界から消えたかと思ったら、しゃがみ込み足を払う。
男は体勢を崩し、その場に尻もちをついた。
「えっと、帰してくれる気はない?」
男が立ち上がろうとした瞬間、凪くんの足が跳ね上がった。
男が反射的に顔を庇う。
「……まだやる?」
凪くんは静かに足を下ろした。
出口にいる二人が顔を見合わせている。
尻もちをついていた男が勢い良く立ち上がり、凪くんに向かって走っていく。
凪くんは身体をねじったかと思うと、男の拳を避けた。
そのまま足を振り上げる。
男の身体が吹き飛んだ。
二人の男は顔を見合わせ、道を開ける。
凪くんは私の手を掴むと、歩き始めた。
小学生の時に石を投げられて、ついた傷。
「石投げられて顔に当たったとか?」
頭がぎゅっと締め付けられる。
「血がたくさん出て、相手の男の子は逃げた?」
そうだ。
血がたくさん出て、相手の男の子は逃げた。
私は、小さく頷いた。
「……やっと会えた」
「……え?」
「……その男の子は、ずっと君に謝りたかったんだ」
頭を石で殴られたような痛みが走る。
「……あの時は、まだ子供だったから好きな子を虐めたかったわけ」
颯さんはそう言って、私の耳に眼鏡を掛けた。
凪くんの手が伸びて来て、私を引き寄せる。
「もう、いいですか?」
颯さんは深い溜め息を吐いた。
「毎回、毎回。邪魔する」
凪くんは返事をすることもなく、私の手を引っ張り歩き始めた。
凪くんの空気も、颯さんの目付きも怖い。
周りの男達が出口を塞いで、凪くんは溜め息をついた。
「ごめん、美月。ちょっと待ってられる?」
「……でも」
「怖かったら目を閉じていて」
凪くんがそう言っている、その後から一人の男が殴りかかろうとしている。
危ない——
口を開いた瞬間だった。
凪くんの姿が視界から消えたかと思ったら、しゃがみ込み足を払う。
男は体勢を崩し、その場に尻もちをついた。
「えっと、帰してくれる気はない?」
男が立ち上がろうとした瞬間、凪くんの足が跳ね上がった。
男が反射的に顔を庇う。
「……まだやる?」
凪くんは静かに足を下ろした。
出口にいる二人が顔を見合わせている。
尻もちをついていた男が勢い良く立ち上がり、凪くんに向かって走っていく。
凪くんは身体をねじったかと思うと、男の拳を避けた。
そのまま足を振り上げる。
男の身体が吹き飛んだ。
二人の男は顔を見合わせ、道を開ける。
凪くんは私の手を掴むと、歩き始めた。