エリート同期は私の初恋でした
「櫻井さんは、入社してからずっとこの支店の営業部なんですか?」

「はい、そうですよ。」

それ以上は何も聞かず、黙々と食べ始める。

(来る時もそうだけど、そんなにしゃべる人じゃないのかな。)

そう思いながら、私も食べ始める。

すると、
「美紀、ここ良い?」

その声に振り返ると、後ろにはトレーを持った渚と
一ノ瀬 蓮(いちのせ れん)が立っていた。

「渚、一ノ瀬。私は構わないけど、どうしたの?」

「いや、食堂の入口で偶然一ノ瀬と会ってさ。
そしたら、美紀の姿が見えたから来ちゃった笑」

「あ、そうなんだ。
佐竹さん、こちら同期で人事部の塩谷 渚と同じ営業部の一ノ瀬 蓮です。」

「佐竹 海翔です。今日、本社から異動して来ました。
よろしくお願いします。」

「塩谷 渚です!私も去年まで営業部だったんですけど、今は人事部に居ます。」

「一ノ瀬 蓮です。よろしく。」

「佐竹さん、ご一緒いいですか?」
渚が、にこっと笑う。

「もちろん。異動先で同期と仲良くなれるなんて嬉しいです。」

渚の発案で、同期4人で食事をする事になった。

ちなみに、一ノ瀬は今朝はお客さんのとこに直行していたのでいなかったのだ。


そして、私は気づいてなかった。
一ノ瀬と佐竹さんが、ほんの一瞬だけ視線をぶつけ合っていたことに。

その視線には、初対面とは思えない空気が流れていたことにも。
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