同居人がめんどくさい
そんなことを考えていると、段々居た堪れない感じがしてくる。

「ええと...」

テキトーに切り上げて、別のところに移動した方がいいのかもしれない。

そう思った時だった。

女性が思いがけないことを口にした。

「お姉さんさ、泊まるところ無いの?」

「え?」

その質問に、思わず体が反応する。

反射的に、隣に座る女性の方を見る。

女性は驚く私に、ニシシといたずらに笑う。

「いや〜、見るつもりはなかったんだけど、画面見えちゃってさ。」

私の手に握られたスマホを指差しながら、少しバツの悪そうな顔をした。

「あ、これは...」

どう答えるべきかと、頭が働く。

こんなところでホテルのサイトを眺めながら、ため息なんか吐いてたら、そう思われても仕方がない。

女性が見立てた私の状況は、紛れもなく私に迫っている事実ではあるのだけれど、それをそのまま素直に「はい、そうです」なんて認めてもいいものだろうか。

帰る場所がないという事情につけ込まれ、何か良からぬ事に巻き込まれでもするんじゃないだろうか...

そんな不安が頭をよぎる。


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