ひまわりが咲く場所で
次に叶えるのは、リストの6つ目と7つ目のふたつ。
「6. プリクラを撮る」、そして「7. 二人で料理を作る」。


ある土曜日の昼下がり、私たちは久しぶりに大きなゲームセンターの片隅にある、少し眩しいプリクラコーナーにやってきていた。
「ねえ、るいくん、もっとこっち寄って!」

「……おい、これどうやって撮るんだよ。画面がチカチカして落ち着かない」

普段クールに決めているるいくんが、プリクラ機の前に立つと途端にロボットのようにカチコチになってしまうのがおかしくて、私は思わず吹き出した。


「ほら、3、2、1……はい、ポーズ!」


カウントダウンに合わせて、るいくんの手を引いて無理やりピースをさせる。

フラッシュが弾けるたびに、画面には、照れくさそうに顔を真っ赤にするるいくんと、彼の腕に抱きついてとびきりの笑顔を作る私が映し出された。

できあがったシールシートを受け取ると、そこにはいつもの何倍も幼く見える、だけど最高に幸せそうな私たちがいた。

「はい、これるいくんの分! カバンの中に入れておいてね」

「……おう。莉緒、次は料理、だったな。スーパーで買い出しして俺ん家行くぞ」


午後は、少し足を伸ばしてるいくんの家へと移動した。
メニューは、二人とも大好きなハンバーグ。

「莉緒、玉ねぎ刻むの俺がやる。お前は座ってろ」

「やだ、一緒に作るから楽しいんじゃん! ほら、るいくんはひき肉をこねる担当ね」

エプロンをつけた私たちは、狭いキッチンで肩を並べた。
私の手が少し震えてスプーンを落としそうになると、るいくんは何も言わずに、そっと後ろから手を重ねてサポートしてくれる。

「あ、るいくん、ハンバーグの形がちょっといびつだよ」

「うるさいな。莉緒のだって、なんか星形みたいになってるじゃん」

「いいの! これが手作りの良さなんだから」

ジュージューと美味しそうな音を立てて焼き上がるハンバーグ。少し形は不格好で、ソースの味もちょっと濃かったけれど、二人で「美味しいね」と言い合いながら食べるご飯は、どんな高級なものよりも優しくて温かかった。

「プリクラ、ここに貼っとくからな」

食後、るいくんはリビングの小さな鏡の端っこに、さっき撮ったばかりのプリクラシールをそっと貼り付けた。
お揃いのキーホルダー、二人で撮った写真、そして今日の思い出。
私たちの時間が、確かにここに積み重なっていく。

たとえ未来が少しずつ近づいてきているとしても、今、このキッチンの温もりだけは、何にも代えがたい本物だった。
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