未来と過去とイフがわかるお嬢様の学園生活
第5話
私は白薔薇学園の寮で過ごすこととなった。
黒船家を追い出され、
どこにも帰る場所がなくなっても、
事情を話すと学校の先生は私を寮に入れてくれた。
そもそも中学生は働けないし、
一人暮らしもできない。
金銭的に誰かしらが援助してくれるなら、
私としてはそれで十分だった。
寮の個室で荷物を整えていく。
テーブルの上には、
大好きなショートケーキが置いてある。
コンビニで買ってきたものだ。
今までは、病弱な「あぶき」への配慮として、
彼の目の前で食べるのを控えなければならなかった。
けれど、もうその必要はない。
これで遠慮なくショートケーキが食べられる。
これ以上の嬉しいことなんてあるだろうか?
いや、普通にあった。
「勝恋、今日はやけに機嫌がいいな。
何かあったのか?」
テーブルの上から、
クリチェートがそんな私の様子を見守りながら声をかけてくる。
「何もないわよ。
ただ、ショートケーキが食べられる……本当にそれだけ」
「ショートケーキって、どこにでもある普通のケーキじゃないか?」
「一般的に見ればそうね。
だけど私にとっては、黒船家のためにずっと我慢し続けてきたものなのよ」
黒船家を追い出され、
どこにも帰る場所がなくなっても、
事情を話すと学校の先生は私を寮に入れてくれた。
そもそも中学生は働けないし、
一人暮らしもできない。
金銭的に誰かしらが援助してくれるなら、
私としてはそれで十分だった。
寮の個室で荷物を整えていく。
テーブルの上には、
大好きなショートケーキが置いてある。
コンビニで買ってきたものだ。
今までは、病弱な「あぶき」への配慮として、
彼の目の前で食べるのを控えなければならなかった。
けれど、もうその必要はない。
これで遠慮なくショートケーキが食べられる。
これ以上の嬉しいことなんてあるだろうか?
いや、普通にあった。
「勝恋、今日はやけに機嫌がいいな。
何かあったのか?」
テーブルの上から、
クリチェートがそんな私の様子を見守りながら声をかけてくる。
「何もないわよ。
ただ、ショートケーキが食べられる……本当にそれだけ」
「ショートケーキって、どこにでもある普通のケーキじゃないか?」
「一般的に見ればそうね。
だけど私にとっては、黒船家のためにずっと我慢し続けてきたものなのよ」