未来と過去とイフがわかるお嬢様の学園生活
第2話
ここでも未来が見えた。
おばさんがあぶきの望んでいない歩み寄りを始め、
それによってあぶきが苦しむ未来だ。
あの人は「ちょうどいい寄り添い方」が分からない人間だということが、
未来でもイフでも分かってしまった。
私はこれ以上、
何も言わないことにした。
おばさんは人間的に問題があり、
どうしても誰かに依存してしまう。
過保護か放任か、
その両極端でしか子どもを見ることができないのだ。
どの選択を選んだとしても、あぶきは母親によって苦しめられることになる。
未来とイフを見ながら、
一番の最善策を探した。
病院に入院させてあの母親の元から引き離すことだが、
病院嫌いのあぶきは拒否するだろう。
「これ以上、何かを言う気はないわ。
私はおばさんの親じゃないもの」
そっと呟くように言い残し、
私は玄関に向かった。
「急にどこへ行くの?」
「気分転換よ。
おばさんは何かを変えようとしなくてもいいわ。
だけど、これだけは忘れないで。
イフに浸ることも、
過去にすがることも、
誰も救わないってことをね」
私は家を出た。
あのおばさんは最悪なことばかりを引き寄せるし、
そんな母親の元に生まれたあぶきは不運だとしか思えなかった。
クリチェートが宙に浮いたまま、
私の後ろをついてくる。
「勝恋」
クリチェートが私の名前を呼んだ。
「急にどうしたんだ?」
「手の施しようがなくなっただけよ」
「一体、どんな未来が見えたんだ?」
「おばさんにあぶきを任せたら、
放任か過干渉かの両極端になる未来。
あのおばさんは『中間』っていう選択肢を選べないのよ」
「そうなるようにアドバイスすればいいんじゃないか?」
「あのおばさんは言っても理解できないわ。
というか、言葉をストレートに受け取らないの。
分からない人に分からないことを追求しても意味がない。
あぶきにとって最善の環境を用意してあげる、
それが一番なのよ」
「よく分からないが……これからどこに向かうつもりだ?」
「考えてないわ。
これから未来やイフを見ながら、
行き先を決めるつもり」
私は歩いた。
ショートヘアの女の子が通りかかりそうな場所
——今から彼女が向かおうとしている場所へ。
そして、目的の地に辿り着いた。
「たしか、カンツウォーネ……だよね?」
「どうしてあたしの名前を知ってるの?
っていうか、君は誰?」
「誰でもいいじゃない。
君がやろうとしていることを当てに来たの」
「やろうとしてること……?」
「家とかに、放火しようとしてるでしょ?」
「……どうしてそれを?」
「否定しないんだね」
——その直後、
私は火を付けられてクリチェートごと燃やされる未来が見えた。
とっさに体をかわす。
「ふうん」
間髪入れず、カンツウォーネに蹴られて致命傷を負う未来が見えたので、
とっさに避けた。
おばさんがあぶきの望んでいない歩み寄りを始め、
それによってあぶきが苦しむ未来だ。
あの人は「ちょうどいい寄り添い方」が分からない人間だということが、
未来でもイフでも分かってしまった。
私はこれ以上、
何も言わないことにした。
おばさんは人間的に問題があり、
どうしても誰かに依存してしまう。
過保護か放任か、
その両極端でしか子どもを見ることができないのだ。
どの選択を選んだとしても、あぶきは母親によって苦しめられることになる。
未来とイフを見ながら、
一番の最善策を探した。
病院に入院させてあの母親の元から引き離すことだが、
病院嫌いのあぶきは拒否するだろう。
「これ以上、何かを言う気はないわ。
私はおばさんの親じゃないもの」
そっと呟くように言い残し、
私は玄関に向かった。
「急にどこへ行くの?」
「気分転換よ。
おばさんは何かを変えようとしなくてもいいわ。
だけど、これだけは忘れないで。
イフに浸ることも、
過去にすがることも、
誰も救わないってことをね」
私は家を出た。
あのおばさんは最悪なことばかりを引き寄せるし、
そんな母親の元に生まれたあぶきは不運だとしか思えなかった。
クリチェートが宙に浮いたまま、
私の後ろをついてくる。
「勝恋」
クリチェートが私の名前を呼んだ。
「急にどうしたんだ?」
「手の施しようがなくなっただけよ」
「一体、どんな未来が見えたんだ?」
「おばさんにあぶきを任せたら、
放任か過干渉かの両極端になる未来。
あのおばさんは『中間』っていう選択肢を選べないのよ」
「そうなるようにアドバイスすればいいんじゃないか?」
「あのおばさんは言っても理解できないわ。
というか、言葉をストレートに受け取らないの。
分からない人に分からないことを追求しても意味がない。
あぶきにとって最善の環境を用意してあげる、
それが一番なのよ」
「よく分からないが……これからどこに向かうつもりだ?」
「考えてないわ。
これから未来やイフを見ながら、
行き先を決めるつもり」
私は歩いた。
ショートヘアの女の子が通りかかりそうな場所
——今から彼女が向かおうとしている場所へ。
そして、目的の地に辿り着いた。
「たしか、カンツウォーネ……だよね?」
「どうしてあたしの名前を知ってるの?
っていうか、君は誰?」
「誰でもいいじゃない。
君がやろうとしていることを当てに来たの」
「やろうとしてること……?」
「家とかに、放火しようとしてるでしょ?」
「……どうしてそれを?」
「否定しないんだね」
——その直後、
私は火を付けられてクリチェートごと燃やされる未来が見えた。
とっさに体をかわす。
「ふうん」
間髪入れず、カンツウォーネに蹴られて致命傷を負う未来が見えたので、
とっさに避けた。


