春のその先で、君と。
ただ図書館で勉強するだけ。
それなのに。
好きな人と一緒にできるというだけで。
午後の授業は、あっという間に終わった気がした。
放課後。
私たちは二人で図書館へ向かった。
この図書館は。
私たちの仲が深まった、と言える場所。
湊くんと二人きりで。
初めてちゃんと話した場所だった。
あの頃は。
湊くんの隣にいるだけで緊張して。
何を話せばいいのかも分からなかった。
でも今は。
こうして当たり前みたいに隣を歩いている。
それがなんだか不思議で。
そして。
とても幸せだった。
図書館の扉を開ける。
静かな空間。
並んだ本棚。
懐かしい景色を見ながら、私はふと去年のことを思い出す。