嫌われ者、No.1目指して努力中!
「まずはこの資料を見てください」

私は机に持ってきた書類を置く

「これ…今までの大会の記録?」

「はい。
皆さんが棄権するようになったのはここ
去年の秋頃ですよね?
この頃に変わったこととかはありませんでしたか?」

「変わったこと…?」

「言ってもそんな事あったか…」

「あっあたし覚えてる!
確かこの頃に機材買い替えなかった?」

「そういえばそうだな。」

「機材?」

「音声マイクとか、スピーカーとか…
舞台の上で使うやつとかもこの頃に。」

「そうなんだ…」

で、不調の原因がいつも機材トラブル…

それ以前に使っていた機材では問題なく、買い換えた時期と被ってる…

「怪しい、って思うか?」

「へっ?」

ふと、翔也さんがそう呟いた

「そう、ですね…
まだ何も言えませんが…
客観的にみて、怪しいとは思います。」

「…そうか。」

あれ…?

なんだか微妙な空気が流れる

「…なにか、気になることでも…?」

「この機材は俺たちの顧問が買ってくれたんだ。
だから、それは有り得ないんだ…」

あっ

確か乃蒼くんに聞いたことがある

演劇部の顧問の先生 彪馬(ひゅうま)先生。

明るい性格の持ち主で、他の先生達から疎遠にされてた演劇部を引き受けたっていう…

「あたしらにとってそのせんせー…
すごく恩人的な人なの。」

…あ。

そっか

そんな先生が自分達の不調の原因、なんて憶測でもされたら嫌だよね…

「ごめんなさいっ…!
私の配慮が足りませんでした。」

申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

「いやいい。
あんたは悪くないし」

顔をあげると、本当に気にして無さそうに笑う彼ら

本当…? と再度問いかけると、「大丈夫」と笑ってくれる彼らに胸を撫で下ろす

…だとしたら、不調の原因とかは考えずに…

「…それでは。
─私の考えた対策の案を、お話します。」
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