🌸さくらのねがい🌸
「痛かったよね。全部。」
授業と授業の間の休み時間、次の授業の準備をしていたら隣の席の彼がそう言った。
「あ、これ、ね。」と無意識に腕を手のひらで覆って隠した。
「痛み、もう忘れた、そのあとの出来事のほうが濃くて。」
目が覚めたら白い天井に消毒の匂い。
身体中は痛くて、機械の音と腕に繋がれた管。
腕を見ると白い布がたくさん巻かれている。
起きあがろうとしても起き上がれなくて、
たまたま巡回にきていた看護師さんが慌てている。
「先生!」と慌てている声に病室の外から聞こえるバタバタと聞こえる足音。
「咲桜っ!良かった…目覚まして…!」と初めてみた智くんの白衣姿。
私生きてるんだ、智くんちに運ばれたんだ。
「咲桜ちゃんっ!!!」叔母さんは泣いていたのか目が赤い。
この時に私は、みんな死んじゃったんだと察した。
暫くしてから刑事さんが聞き取りにきて、
思い出したくなかったけど無理矢理思い出して、苦しくなって、過呼吸で、、、、
それで車椅子に乗せられれて安置所へ。
「ごめん、思い出させちゃった。」
「ううん、大丈夫。」
「ふーっ。」と1度深呼吸をして気持ちを落ち着かせた。
「ごめんね、気遣わせちゃって。」
「ううん、それ、ずっとつけてんの?」
私の首についているネックレスを指さした。
「うん。私のおまもり、というか宝物。
これ着けてたら不思議と生きる気力湧くの。」
「誰かからもらったの?」
「うん。」
「そっか。」

