誰も愛さない天才王の覚醒 〜俺が新・王? 両親が命懸けで守ってくれた国なので、十人の最強の寵妃と完璧に経営してみせます〜

エピソード89:親子の雪解け

すべての改革が軌道に乗り始めた頃、アルフレッドは大太后エレナの宮を訪れた。
庭園のベンチでハーブティーを飲むエレナの隣に、アルフレッドは静かに腰を下ろした。
「母上」
「アルフレッド……顔つきが変わりましたね。とても良い顔になりました」
エレナが優しく微笑む。アルフレッドは照れくさそうに視線を逸らした。
「私は……誰も愛さないと誓いました。父上の愛が国を揺るがしたのを見て、愛を恐れていたからです。ですが……」
アルフレッドは空を見上げた。
「彼女たち全員を、心から信頼しています。特定の誰かを贔屓して他を傷つけるのではない……全員を対等に尊重し、共に歩む。これも……私なりの『愛』の形なのかもしれません」
「ええ……ええ、そうよアルフレッド」
エレナの目から涙がこぼれ落ちる。
「あなたはレオンハルト様の愛を超えて、新しい答えを見つけたのね……」
かつて愛の呪縛に囚われていた少年は、立派な一人の男へと成長していた。
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