天然さんと光って咲いて
Prologue
高校生の貴重な休日、土曜日。
今いるのは家でもなく、ショッピングモールでもなく、映画館でもゲームセンターでもない。なんで土曜日にこんな公園にいるのか……。
それは、夏にありがちなマルシェのため。
この地域のマルシェは夏が暑すぎるからって早めたらしいから、まだ本格的な夏は来ていない。
その選択は賢明だよな〜。なんて、現実逃避してる私、朝日 葵鈴。
「葵鈴〜、こっちこっち!」
「速いよ!吹奏楽部の体力に帰宅部がついていけるわけないって」
「一応文化部だし!」
このマルシェはハンドメイドをメインにしているマルシェ。ポニーテールがかわいい、友だちの咲希ちゃんに誘われるままに来ちゃったけど、ちょっと後悔してるかも……!
だってさ、咲希ちゃんって好きなもののことになるとテンション爆上がるんだもん。
晩年帰宅部の私には、マルシェで走って移動するのはちょっときついかも。
私を置いて走って行かないで……。
「咲希ちゃん、ほら好きそうなアクセサリーのお店あるよ」
「え、ほんとだ!見に行こ見に行こ」
「ん〜、私ちょっとジュース買って待ってる」
「おっけ!」