無口な君は、誰よりも綺麗だった。

・君がくれた歌

あの日、屋上で園崎さんの歌声を聴いてから。


胸の高鳴りが、まだ収まらない。


あんなに綺麗な歌声を持つ人が、この学校にいたなんて。


朝、教室へ向かう途中。


ふと隣のクラスを覗くと、窓際の一番後ろの席で園崎さんが眠っていた。


イヤホンをつけたまま、机に顔を伏せている。


(やっぱり寝てるんだ……。)


昨日、屋上で見た笑顔なんて想像もできないくらい、いつも通りの無表情だった。


そのまま午前中の授業を終え、昼休みになる。


ブブッ。


ポケットのスマホが震えた。


画面を見ると、舜からメッセージが届いていた。


『中庭で昼食べないか? 紗羅も来る。』


思わず笑みがこぼれる。


『おっけー。今向かう。』

返信を送り、席を立つ。


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