無口な君は、誰よりも綺麗だった。

・雨の日の音色

詩 side

音楽室を飛び出してから。


私は何も考えず、一心不乱に走り続けていた。


「はぁ……っ、はぁ……っ。」


涙で前が見えない。

それでも足だけは止まらない。

止まったら。

全部を認めてしまいそうだったから。


「……っ!」


その時。

ガッ――。

「あっ……!」


何かにつまずき、私はそのまま盛大に前へ倒れ込んだ。

ドサッ。

膝と手のひらに痛みが走る。

制服も泥で汚れてしまった。


「……はは。」


力なく笑う。


「……あはは。」


情けない。

高校生にもなって、こんなに派手に転ぶなんて。

――ポツ。

頬に冷たいものが落ちた。

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