男装アイドルは難しいです!
着いたのは空き教室。
なんにもない、殺風景な教室の真ん中にはふたつの机と椅子が向かい合わせに置いてあった。
「ここで話そうか。」
「なんでここで話さないと行けないんですか?」
「特になんも意味がないが…」
…だったら教室でもいいのに
口に出しそうになったけど飲み込んだ。
「それでは説明をしていく。」
「まず寮生活の事についてだ。」
「この場合男子とは同じ寮になってしまう。」
「えぇっ!?」
それって…男子と一緒に住むって事でしょ!?
「お風呂を覗かれるとかそういう心配はいらない。」
「風呂はクラスごとに分かれてみんなで大きな風呂に入るんだ。」
まぁ…覗かれる心配ないってだけまだマシか…
「そして部屋は普通は2人で1部屋なんだが、この場合だけ1人1部屋となる。」
「おぉ!」
自分だけのお部屋!
私は妹と同じ部屋だったからずっと一人部屋に憧れていた。
「好きなように部屋は使ってくれ」
「他に質問はないか?」
「男装する時の洋服やウィッグは…」
「学園から5万円支給されるから今週末ウィッグやメンズ服など自分で買う事となる。」
「もちろんネットで買ってもいいぞ!」
「他に質問は?」
「学校でいる時も寮でいる時もずっと男装?」
「学校でいる時は基本男装だが、寮にいる時や体育の時は男装はなしでも良い、という事になっている。」
「なんで体育限定なんですか?」
「体育の時は汗をかいてウィッグなどで頭が蒸れてしまうから、だな」
まぁ…たしかに暑そう…
「はい、一通りは分かりました!」
「それじゃ、さようなら!」
「はい、さようなら!」
リュックをしょってから先生に手を振る。
月の事またせてるんだから急がなくちゃ!
廊下を全速力で走りたかったけど、走ると校則違反なのでなるべく早歩きで玄関に向かった。
< 7 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop