偽りの姫の手に堕ちた元姫は、最強男子達に寵愛される。
〘 side 駆 〙

「天崎 結杏ですっ…!」

…不思議な女の子だなぁ…とは思った。

クラスの奴らは、暴走族に所属してるヤツらが多いから治安も悪い。

だから第一印象が大人しい結杏は、すぐに狙われた。

可哀想に…。と寝る前に横目でチラッと見たら、結杏は変わらずにこにこと笑ってた。

…どうして、笑ってるんだろう。

普通の女の子って、悪く言われたら泣いたり怒ったりするものじゃないの?

…まぁ、俺も普通は知らないんだけどね。

姿勢はピシッとしてて

目は真っ直ぐで

…なんだか、

心がグッと掴まれたような気がした。



結杏が作ってくれたお弁当は美味しかった。

暖かくて、冷たくない

愛情たっぷりのお弁当。

…俺は、親と上手く関われなかったから。

結杏はきっと、愛されて育ったんだろうなぁ…。

結杏はいつも優しかった。

ニコニコしてて、ふわふわしてる。

でもダメな時はダメって言ってくれる。

…でも

「結杏、お待た…」

食堂でご飯を初めて食べに行った時。

結杏は、一点をチラチラと見ては、まるで怯えるみたいにうずくまってた。

その方向を見たら、誰もいなかったけど

結杏は、なにかに怯えてる。

それだけが、

わかった
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