美しさの中に
その女を知りたかった。ただ、それだけのはずだった
8月7日、全国的にも猛暑とされる日だった。熱中症だかなんだか知らないけれど、どこからが危険サインなのか境目がもう分からなくなっていた。買ってきたコンビニのチキンですら1口食べることで精一杯。横になり目が染みたことで汗をかいてることに意識がいった。常に滴る汗を気にする方が今じゃ変人扱いである。虚ろな目でぼんやりと見ていたニュースの中に、凄まじい勢いで僕の目に光が差し込んだ。「綺麗だ...」こんなに体力が乏しくても声が出た。男は生死を彷徨うときでさえ、やはり単純なんだと再確認した。アナウンサーの声からは"殺人" "男性遺体" とよく聞く事件の言葉が並べられているが僕にはそんなことよりも、なぜこの容姿端麗な女性が殺害することになったのか、動機が気になって仕方なかった。残っていたチキンを平らげ現場である神奈川県へと直ぐに出向いた。
13:09発の甲府駅発の電車にはICOCAのたった20円残高不足のせいで目の前の電車を逃した。こんなことなら走ってこなければ、、とも思ったが、今は歩いても同じ量の汗がでることは承知の上であった。あの女性はどんな人生を歩んできたのか、どんな声なんだろう、なぜ殺害なんて、、、そんなことを考えていた時、シンセサイザーの音と低音の声に驚かされた。周りの人に驚いたことがバレないよう、スマホから目を離すことはせず無意識に画面右上をみたら、40分弱この炎天下のホームにいたことに気がついた。乗車すると、さしぶりの冷房に頭が冷えてくる。明日は仕事、現場の神奈川まで片道3時間、往復1万円弱。なぜ衝動的に出向いてしまったのだろうか。あの女への気持ちが暑さでおかしくなっていたとはいえ、乗車したからにはもう引き下がれないという頑固なプライドも持ち合わせている自分に少し嫌気がさした。
13:09発の甲府駅発の電車にはICOCAのたった20円残高不足のせいで目の前の電車を逃した。こんなことなら走ってこなければ、、とも思ったが、今は歩いても同じ量の汗がでることは承知の上であった。あの女性はどんな人生を歩んできたのか、どんな声なんだろう、なぜ殺害なんて、、、そんなことを考えていた時、シンセサイザーの音と低音の声に驚かされた。周りの人に驚いたことがバレないよう、スマホから目を離すことはせず無意識に画面右上をみたら、40分弱この炎天下のホームにいたことに気がついた。乗車すると、さしぶりの冷房に頭が冷えてくる。明日は仕事、現場の神奈川まで片道3時間、往復1万円弱。なぜ衝動的に出向いてしまったのだろうか。あの女への気持ちが暑さでおかしくなっていたとはいえ、乗車したからにはもう引き下がれないという頑固なプライドも持ち合わせている自分に少し嫌気がさした。