キミが散り、私は咲く

宮永先生

「さあ、検査を始めようか」

丸顔に柔和な笑みを浮かべたのは私の担当医の宮永先生。この人の名前は覚えている。それこそ私が生まれた時からお世話になっているから。

両親より顔を見ているのではないかと冗談半分、本気半分に思っている。

検査というのは定期検査のことだ。1カ月に1回やる。やることは大きく分けて4つ。

心電図検査、超音波検査、レントゲン、そして血液検査。

まぁ血液検査は朝のうちに採血を済ませているのでほぼないようなもの。

「よし、終了。じゃあ午後にまた検査結果を説明するから来てね」
お辞儀をして診察室を出て、病室に戻る。

やることもないので母が差し入れてくれた本を読む。

午後は風間先生に検査結果の説明をしてもらったあとは院内学級。

中学の先生が病室に来て教えてくれる。

良い人だ。

でも私は勉強する意味がわからない。

外に出たことはほとんどない。

ずっと病院で過ごしている。

いつか、先生に聞いてみたい。

勉強は役立つの?


勉強を役立てる機会が、私にはあるの?
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