辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
 前世では、農作業をすることなんてなかったから、農業に関しては完璧に素人だ。それでも、このざらざらとしている土は農業には向かないという気がした。

(しっとりふかふかしている土がいい土なんじゃなかったかなぁ……。もし、ミミズの魔物とかいたら話を聞けるかな?)

 土の中にも魔物はいる。モグラのような魔物とか、ミミズのような魔物とか。他にも、幼虫時代は土の中で過ごし、成虫になってからは外で過ごす魔物もいたはず。

「おーい、誰か……話を聞かせてくれない?」

 テイムの方法なんて知らない。ガイストと誓約を結んだ時は、彼の方から声をかけてくれた。とりあえず、土の中にいるであろう魔物に向かって声をかけてみた。

「おーい、おーい。誰かいないか?」

 トーリと並んで、村長も魔物に声をかけてくれる。テイムのスキルは持っていないのにいい人だ。
『……誰だ?』

 ふとトーリの前に姿を見せたのは、小さな人だった。身長は、トーリの膝ぐらいだろうか。緑の上着に茶色のズボン、赤い帽子をかぶった老人の姿だ。

「僕、トーリ。こっちは、僕の友達のガイストと、この村の村長さん」

『ほうほう』

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