フェイク・シークレット 〜自分を守るために〜
「私は、涼のことが“好き”なんだ」
また、涼は目を開く。それだけでは足らず、ちょっと口まで開いた。
「っ……」
「涼」
「俺は、……好き、だよ夏澄のこと」
涼はつなぎ方を変えた。
私が握るんじゃなくって、指を絡めた。
好き……。
えっと……。
紗奈さん、じゃ、ない、の?
「紗奈さんは?」
「紗奈?あー……紗奈は俺の妹」
「え、恋人じゃないの?」
それに、妹って、紗奈さんと名字が違うはず……。
「紗奈は……離婚して、母さんのほうについていったんだ」
り、離婚……。
「あ、ごめん、つらい話題だった……?」
「全然、もう何年も前の話だし」
「そ、そっか……」