はじまりは、再会の後から 〜二人のイケメンからプロポーズされて困惑しています〜
きっぱりと自分の意思を主張した千雪の声を聞いて、翔也は無言になった。

「翔也くん?聞いてる?」

「これは大前提として、もう一度言っておくね。僕はちぃが好きだからプロポーズしたんだ。誰でもいい訳じゃない。そのことだけは忘れないで。それを踏まえて話すよ」

「分かった」

「僕が結婚を急ぎたい理由はね、愛ちゃんに、お見合い相手と結婚してほしいからなんだ」

「……?小林さんのためってこと?」

「僕が先に結婚すれば、愛ちゃんは僕を諦めるだろ?愛ちゃんは、まだ僕を引きずってるから。お見合い相手との結婚を断ろうとしているんだよ」

「待って。翔也くんはそれでいいの?私には、翔也くんが小林さんを引きずってるように見えるよ」

これは千雪の正直な感想だった。

千雪に言い当てられて、翔也はスマホ越しに悲しい顔をした。

「二十歳の時に愛ちゃんに出会って、色々あって、それで付き合うようになったからね。そんなにあっさり忘れることはできないよ。でも、だからこそ、僕のためにも彼女には幸せになってほしいんだ」

千雪は少し考えた。
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