結婚したくないはずの俺様社長に、成婚を強行されました
「残念ですが、そこまで結婚のご意思がないのでしたら、今回はご縁がなかった形にさせてください。お母様には、所長の方から、マリアージュ・アクシアのシステムが真壁様を満足させるレベルではなかったということを丁寧にお伝えしておきます。もちろん、費用はお返しします」
母には迷惑を掛けるが、それが今できる最善な対応だろう。
「そうか……君の協力を得られないとしたら……ああ、困ったな」
迅は大げさにため息をついたかと思うと、掌を目元にあてた。
「真壁様?」
「俺はこれから日々、気の進まない縁談に振り回される。精神的に疲れすぎて、うっかり口を滑らせるかもしれないな。婚活界の魔女の娘に、MSBの社長は視野が狭くて、頭が固くて、性格が悪い――そう言われた、と」
透子は思わず息を呑んだ。
「き、気にしていないっておっしゃっていましたよね」
しかも、余計な尾ひれまでつけられてる。透子が口に出したのは〝視野が狭い〟だけだったはず。でもそこを突っ込んでいる余裕はなかった。
「さっきまではな。だが、急に気になってきた」
目元を覆っていた手を外した迅が、面白がるように口の端を上げた。
母には迷惑を掛けるが、それが今できる最善な対応だろう。
「そうか……君の協力を得られないとしたら……ああ、困ったな」
迅は大げさにため息をついたかと思うと、掌を目元にあてた。
「真壁様?」
「俺はこれから日々、気の進まない縁談に振り回される。精神的に疲れすぎて、うっかり口を滑らせるかもしれないな。婚活界の魔女の娘に、MSBの社長は視野が狭くて、頭が固くて、性格が悪い――そう言われた、と」
透子は思わず息を呑んだ。
「き、気にしていないっておっしゃっていましたよね」
しかも、余計な尾ひれまでつけられてる。透子が口に出したのは〝視野が狭い〟だけだったはず。でもそこを突っ込んでいる余裕はなかった。
「さっきまではな。だが、急に気になってきた」
目元を覆っていた手を外した迅が、面白がるように口の端を上げた。