ノスタルジア
「ごめんって。機嫌直して? あ、そうだ。私、ご飯奢っちゃう」
「ご飯ですか? まあ、それなら……」
と僕たちは、店を出て、電車で西葛西に戻った。
せっかく、原宿まで出てきたのだから、原宿でご飯をと思っていただけに、残念だったが、西葛西駅の近くにある家系のラーメン屋は、なかなか美味しかった。
その帰り道。
「あの、さっきの質問なんですけど」
「うん。何?」
「なんで僕だったんですか? 大学の友達とか、代わりはいくらでもいたと思うんですけど」
ハルミは、スキップをしながら答えた。
「彼氏役とはいえ、妥協したくないじゃん」
「妥協、ですか?」
「そそ。私、恋愛でも妥協したくないから」
3日後、面接を受けたコンビニから電話がかかってきた。「別の人に決まったので」ということで、僕は不採用だった。


