喪失の夜に、あなたがいた
第21章:本当の気持ち(楓 SIDE)
明莉が目を覚ましてから数日。
まだ安静が必要で、長く話すことはできない。
それでも──
楓は毎日病室へ通った。
仕事は最低限に絞り、
撮影も調整し、
明莉のそばにいる時間を最優先にした。
病室の扉を開けるたび、胸の奥がきゅっと締め付けられる。
ベッドの上で静かに眠る明莉。
呼吸器の規則的な音。
包帯の白さ。
そのすべてが、
あの日の恐怖を思い出させた。
(……守れなかった。そのことが凄く悔しい)
その言葉は、
まだ胸の奥で疼いていた。
ある日の午後。
さくらが病室に入り、
楓の隣に静かに座った。
「楓。あなた、毎日ここに来ているのね」
「……はい。
僕が明莉さんの顔を見ないと……不安で」
楓は明莉の手をそっと握った。
その指先は、少しずつ温度を取り戻している。
さくらは楓の横顔を見つめ、
静かに言った。
「楓。あなた、変わったわね。
あなたはもう気持ちを隠さなくていいのよ」
楓は息を呑んだ。
まだ安静が必要で、長く話すことはできない。
それでも──
楓は毎日病室へ通った。
仕事は最低限に絞り、
撮影も調整し、
明莉のそばにいる時間を最優先にした。
病室の扉を開けるたび、胸の奥がきゅっと締め付けられる。
ベッドの上で静かに眠る明莉。
呼吸器の規則的な音。
包帯の白さ。
そのすべてが、
あの日の恐怖を思い出させた。
(……守れなかった。そのことが凄く悔しい)
その言葉は、
まだ胸の奥で疼いていた。
ある日の午後。
さくらが病室に入り、
楓の隣に静かに座った。
「楓。あなた、毎日ここに来ているのね」
「……はい。
僕が明莉さんの顔を見ないと……不安で」
楓は明莉の手をそっと握った。
その指先は、少しずつ温度を取り戻している。
さくらは楓の横顔を見つめ、
静かに言った。
「楓。あなた、変わったわね。
あなたはもう気持ちを隠さなくていいのよ」
楓は息を呑んだ。