喪失の夜に、あなたがいた
第16章 楓の不安(楓SIDE)
翌朝。
明莉が出かけたあと、楓は静かな部屋の中でしばらく立ち尽くしていた。
昨日の明莉の表情が、
どうしても頭から離れなかった。
目の下の影。
震える声。
“見られている気がする”という言葉。
(……何が起きている)
考えても答えは出ない。
ただ、胸の奥に重たい塊が沈んでいく。
午前中、楓は事務所に連絡を入れた。
加苅につないでもらった。加苅は対応に追われていた。
「楓くん、申し訳ないがSNSの件、こちらで調査はしているのだが、
なかなか、対応が追い付いていかない状態なんだ。開示請求をしているが、
ただ、量が多くて……」
「明莉さんの精神状態が心配です。
現場で何か起きていませんか」
楓はできるだけ冷静に言った。
声のトーンを落とし、
感情を表に出さないように。
加苅に変わり担当者が答える。
「……現場からの報告はありません。
ただ、SNSの影響は大きいので……
本人が耐えるしかない部分もあります。社長と相談して、弁護士に相談しています」
その言葉が、
楓の胸に静かに刺さった。
明莉が出かけたあと、楓は静かな部屋の中でしばらく立ち尽くしていた。
昨日の明莉の表情が、
どうしても頭から離れなかった。
目の下の影。
震える声。
“見られている気がする”という言葉。
(……何が起きている)
考えても答えは出ない。
ただ、胸の奥に重たい塊が沈んでいく。
午前中、楓は事務所に連絡を入れた。
加苅につないでもらった。加苅は対応に追われていた。
「楓くん、申し訳ないがSNSの件、こちらで調査はしているのだが、
なかなか、対応が追い付いていかない状態なんだ。開示請求をしているが、
ただ、量が多くて……」
「明莉さんの精神状態が心配です。
現場で何か起きていませんか」
楓はできるだけ冷静に言った。
声のトーンを落とし、
感情を表に出さないように。
加苅に変わり担当者が答える。
「……現場からの報告はありません。
ただ、SNSの影響は大きいので……
本人が耐えるしかない部分もあります。社長と相談して、弁護士に相談しています」
その言葉が、
楓の胸に静かに刺さった。