花束は君を守るために
リビングは真っ暗だった
月明かりだけがキッチンを照らしている
冷蔵庫を開け水をコップへ注ぐ
彩花「……」
大丈夫
もう終わったこと
そう自分に言い聞かせる
その時だった
カタッ
指先が震え
コップが手から滑り落ちる
――パリンッ
静かな部屋に
ガラスの割れる音が響いた
彩花「あ……」
彩花は慌ててしゃがみ込む
震える手で破片を拾おうとした瞬間
彩花「っ……!」
鋭い痛み
指先から赤い雫が床へ落ちる
ぽたり
ぽたり
その血を見た瞬間――