10歳下のキミに初めて恋をした

いえないひみちゅ

それから数年の間、健太は事あるごとに麗奈に懐き、二人は姉弟のように、あるいはそれ以上に濃密な時間を過ごした。





しかし、健太が成長するにつれて、麗奈の中の罪悪感と切なさは膨らんでいく。





「私はこの子にとって、ただのお姉ちゃん。それに親戚だし……」





高校を卒業し、大人の階段を上っていく麗奈は、募る想いをひた隠しにした。





一方の健太もまた、麗奈の前では相変わらずの甘えん坊を見せる一方で、少しずつ「麗奈にもっとふさわしい男になりたい」という強い焦がれを抱き始めていた。





高校生になった健太は、整った顔立ちと抜群のスタイルで周囲から一目を置かれる存在になっていたが、本人はどこか冷めており、ただ麗奈からの「すごいね」「かっこいいよ」という言葉だけを欲しがっていた。





二人の心の距離は近づいているはずなのに、「好き」という言葉は、お互いに絶対に超えてはいけない秘密の境界線の向こう側に置き去りにされたままだった。
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