私のイケメンヒーローは、どこかおかしい
原世 記憶のカケラ
そこには、街を逃げる男女がいた。

男は女の手を握り、瓦礫の間を走っていた。

「こっちだ!」

「待って……!」

女が足をもつれさせる。

男は振り返り、すぐにその身体を支えた。

「大丈夫か?」

「……うん」

女は小さく笑った。

遠くで爆発音が響く。

二人の背後では、街が炎に包まれていた。

「……私たちのせいかな」

女が呟く。

男は答えなかった。

ただ、握った手に力を込める。

「……俺がいる」

女は黙って頷いた。

二人は再び走り出す。

けれど――

その先に待っていたのは、

三カ国の兵士たちだった。
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