『付き合ってない、たぶん』上
新幹線の発車のベルが、ホームに大音量で鳴り響く。

ゆっくりと、でも容赦ないスピードで、蓮を乗せた白い車体が動き出した。

窓の向こうの蓮が、ホームに立つ俺の姿に気付いて、弾かれたように顔を上げたのが分かった。

俺は、蓮に向かって、これまでにないくらいの、弾けるような満開の笑顔で大きく手を振った。

(俺の青春を縛るな、なんて、そんな最低の嘘に付き合ってあげるわけないじゃん。……見てろよ、蓮)

新幹線がどんどん加速し、蓮の姿を乗せたまま、ホームの奥へと消えていく。

視界から完全にその姿が消え、新幹線がホームを出て行った、その瞬間。

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