完璧な三神くんは、愛だけがわからない。
「……三神くん、」
「え、俺のこと知ってんだ意外」
……知っているも何も。この学校で三神君を知らない人なんかいないよ。
そう、思いながら話をすると、三神くんとキスをしていた女性は
「邪魔入ってしらけたわ、じゃあね」と、苛立った様子で教室を出て行った。
みかけない顔だ。三年生だろうか。
「……ごめん、邪魔するつもりじゃ……なくて、物音がしたから、気になって開けちゃったの。彼女さんにも謝っておいて……?」
罪悪感に包まれていると、彼の口からは思いがけない言葉がでてきた。
「彼女じゃないから大丈夫」
「え」
彼は、まっすぐ私を目を見て、そう言う。
「……え?待って待ってキスしてたよね、なんならそれ以上も「セフレ?あ、でも数回しかしてないからリピート?って言うのかな」
「……」
悪びれもせず、スラスラと出てくる単語。
私は、動揺を抑えられない。
「とにかく、彼女ではないから。あ、あと彼女もいないし浮気でもないよ大丈夫。ね」
三神君は、屈託のない笑顔を見せた。