隣の席の佐竹くんには…
■松野side◾️



どんどん歩いて行く佐竹さんの後ろ姿を慌てて追いかける。

「さ、佐竹さん、待ってください」

少しして、佐竹さんの足取りがゆっくりになり、ようやく隣に並んで歩く。

「どうかされましたか?」

「別に、どうもしないよ」

佐竹さんの無機質な言動に、一瞬たじろぐものの、すぐに笑みを浮かべてみせる。

「もしかして…土屋君に嫉妬しちゃいましたか?」

「…えっ?」

足を止めて、不意をつかれたような反応をする佐竹さんに、ニヤッとした。

「土屋君とはクラスメイトなので、つい普通に話してしまいました。佐竹さんのことを考えずすみません…」

「……いや、大丈夫」

佐竹さんはホッとしたように、また歩き出した。


…さっきの佐竹さんの反応。

(私に嫉妬してくれたんだ。絶対に、そうに違いない)


……そう思いたいのに、先ほどの梅沢先輩に対しての反応が頭にちらついてしまう。


(どうして、佐竹さんは梅沢先輩を…)

このモヤモヤした感情をどうにか消し去りたい。


ギュッと、お弁当を両手で抱えた手に力を込める。

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