隣の席の佐竹くんには…
「とりあえず、デザインから決めてこーか」
杉本君の声かけで、四人で机を向かい合わせる。
石川さんがノートを広げ、それぞれ意見を出し合う。
「お化け屋敷っぽい、おどろおどろしい字体がいいよなー」
「看板の文字は“お化け屋敷”だけ?」
「インパクトつけた方がお客さん来てくれそうだよね」
「たしかになー。佐竹、なにか良いタイトル案ある?」
杉本君が話を振ると、佐竹君は、うーんと悩ましげな顔をする。
「……『お化けハウスにようこそ』は?」
「恐怖感ねぇー…。むしろ観光地感が出ちゃってんじゃん」
杉本君のツッコミに、石川さんと一緒に笑う。
「梅沢は?なんかいい案ある?」
「私?うーん……『呪いに侵された教室』とかどう?」
「うは!さすが梅沢!雰囲気出てるじゃん!」
「さすがって、なに?私どんなイメージ持たれてるの?」
「うーん…呪いに侵され続けても顔色ひとつ変えない…みたいな?」
「私だって、顔色ふたつくらい変えれますけど?」
「つーか、侵されてることに気づかなそう」
「え、なに?図太いってこと?」
噛み付くように杉本君を睨んだ、その時――
「…ふはっ!」
佐竹君が笑いを吹いた。