隣の席の佐竹くんには…
第4章 カッパとライオン
残暑が衰え始めた9月の下旬。
時折吹く風は肌を心地よくなぞり、さわさわと木の葉を揺らす音はすっかり秋を感じさせた。
今日は雲一つない秋晴れで、学校までの道のりは清々しい気分だった。
しかし、そんな気分は一限目が始まってあっという間に消え去っていく。
「朝からキツイ…」
木陰に座り、ボヤッと呟いた。
その横では、七恵がふあぁ~と空に向かってあくびをしている。
今は体育の授業中。
運動が苦手な私にとっては一番嫌いな授業である。
しかも、ソフトボールときた。
(これ、初心者がやるスポーツじゃないでしょ…)
心の中でそんな文句を呟きながら、ぼんやりと試合の行方を見守る。
打順が回ってくるまでやることがないので、近くに落ちていた木の棒でカリカリと地面に絵を描く。
それに気づいた七恵が、不思議そうに絵を覗き込む。
「その絵…なに?」
「カッパとライオン」
「なに、その微妙な組み合わせ…」
「だよね」
ボソリとそう呟いて、試合中の女子たちの更に先の方へと目を向けた。
視線の先ではクラスの男子たちがサッカーの試合をやっている。
すぐに佐竹君とライトを発見した。
ここからだと少し遠くて人物の識別が難しいはずなのに、外見に特徴がありすぎる二人の姿は簡単に目に止まってしまう。
佐竹君とライトは敵同士らしく、激しいボールの奪い合いを繰り広げている。
そんな光景を見ながら、暇つぶしに二人の似顔絵を描いて共通点はないか探していた。
そして、導き出されたのがカッパとライオン。
佐竹君はカッパでライトはライオンのイメージ。
最初の段階では、佐竹君のイメージは長毛種のモルモットだった。
ギザギザのたてがみのライオンに寄せようと修正していたら、最終段階でカッパになった。
無理に共通点を作ったところでも二人は対照的だ。
共通点が見つからない。
この地面に描かれたカッパとライオンの組み合わせのように違和感がありすぎるのだ。
…カッパとライオン。
カッパとライオンが二足歩行でサッカーをしている。
ライオンがミスして蹴り上げてしまったボールを、カッパがヘディングで味方へ上手くパスをした。
(あぁ…っ。頭のお皿が割れちゃうでしょそれ…)
もはやカッパとライオンにしか見えなくなってしまった。
時折吹く風は肌を心地よくなぞり、さわさわと木の葉を揺らす音はすっかり秋を感じさせた。
今日は雲一つない秋晴れで、学校までの道のりは清々しい気分だった。
しかし、そんな気分は一限目が始まってあっという間に消え去っていく。
「朝からキツイ…」
木陰に座り、ボヤッと呟いた。
その横では、七恵がふあぁ~と空に向かってあくびをしている。
今は体育の授業中。
運動が苦手な私にとっては一番嫌いな授業である。
しかも、ソフトボールときた。
(これ、初心者がやるスポーツじゃないでしょ…)
心の中でそんな文句を呟きながら、ぼんやりと試合の行方を見守る。
打順が回ってくるまでやることがないので、近くに落ちていた木の棒でカリカリと地面に絵を描く。
それに気づいた七恵が、不思議そうに絵を覗き込む。
「その絵…なに?」
「カッパとライオン」
「なに、その微妙な組み合わせ…」
「だよね」
ボソリとそう呟いて、試合中の女子たちの更に先の方へと目を向けた。
視線の先ではクラスの男子たちがサッカーの試合をやっている。
すぐに佐竹君とライトを発見した。
ここからだと少し遠くて人物の識別が難しいはずなのに、外見に特徴がありすぎる二人の姿は簡単に目に止まってしまう。
佐竹君とライトは敵同士らしく、激しいボールの奪い合いを繰り広げている。
そんな光景を見ながら、暇つぶしに二人の似顔絵を描いて共通点はないか探していた。
そして、導き出されたのがカッパとライオン。
佐竹君はカッパでライトはライオンのイメージ。
最初の段階では、佐竹君のイメージは長毛種のモルモットだった。
ギザギザのたてがみのライオンに寄せようと修正していたら、最終段階でカッパになった。
無理に共通点を作ったところでも二人は対照的だ。
共通点が見つからない。
この地面に描かれたカッパとライオンの組み合わせのように違和感がありすぎるのだ。
…カッパとライオン。
カッパとライオンが二足歩行でサッカーをしている。
ライオンがミスして蹴り上げてしまったボールを、カッパがヘディングで味方へ上手くパスをした。
(あぁ…っ。頭のお皿が割れちゃうでしょそれ…)
もはやカッパとライオンにしか見えなくなってしまった。