白い悲劇
洗濯機が鳴いた。

終わったよ、と。

はいはい、と
蓋を開けて
洗濯物をカゴに移す。

そのときだった。

白いものが
ふわり。

もうひとつ
ふわり。

あら。

季節外れの雪かしら。

なんて思うほど
私は馬鹿ではない。

ティッシュだ。

絶望は
白かった。

ポケットを確認しなかった
私が悪い。

わかっている。

わかっているけれど、

犯人が私とは限らない。

家族の誰かかもしれない。

そう思うことで
いったん心を守る。

一枚、干す。

払う。

二枚目、干す。

払う。

三枚目。

払う。

四枚目。

……まだいる。

黒い服には
満天の星。

タオルには
粉雪。

靴下には
名残雪。

美しい言葉にしてみても

全部ティッシュである。

風に飛んでいく
白い欠片を見ながら

私は思った。

次からは絶対、
ポケットを確認しよう。

そしてたぶん、

次も忘れる。

悔しい。

悔しい。

悔しいーーー‼︎
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