my memory love 〜あの時の約束〜
私たちは本番に向けて練習をする日々が始まった。
脚本は学級委員2人で、少しセリフにアレンジを入れてやるとかなんとか。
「瀬川さん、はいこれ」
委員長から、台本が渡された。
『2人はロミジュリ!?〜運命のプロポーズ〜』
なんなのよこの台本……泣
私たちはさっそく練習に取り掛かった。
「……ロ、ロミオー⤴︎どうしてあなたはロミオ⤴︎なのぉ⤴︎」
………!?
真顔でわたしを見つめ、お互いの顔を見合わせている委員長2人。
「瀬川さん、その……語尾が上がっちゃうのは直してもらえると嬉しいかも」
「もうちょっと自然な感じでおねがい!」
「は、はぁあー…」
もう!!わたし劇とかやったことないし、わかんないっつの!
「や、やべぇ!!泉お前っ、なんだよそれ!
ロミオー⤴︎って誰だよ……ははっ!!」
「うるっさいわね!そんな言ってんならあんたやってみなさいよ!?」
ハチのやつ……あとでしばいたろ。
「じゃあ次のセリフは西原くん!よーいはいっ」
「あぁ、ジュリエット、僕はあなたを愛しています。結婚してください」
……なんか、本当に王子様みたい。
セリフを完璧に言った仁は私の両手を優しく包むように握った。
私のことをずっと見つめながら……。
『きゃー!やばい、西原くんったら手握ってる!』
『西原くんってさ、やっぱかっこいいよね!』
仁が手を握る練習風景をみたクラスの女子たちが騒ぎ立てた。
…ってか、いつまで手にぎってるのぉ……!!
緊張してわたし……手汗が……
「緊張してるの?泉ちゃん」
「……え!?ま、まぁ少し……」
「ふふっ、ほんとかわいい」
……なっ!!
かわいいとか言い慣れてないわたしは、胸の鼓動が鳴り止まなかった。
唇をかみしめて赤くなる顔を見られないように、斜め下を向く。