元歌姫は青春したい!
「黒沢めあり」      

「っ、へ?」

いきなりフルネームで呼ばれて変な声を出してしまう。
  
「お前は誰だ?」  

ねえ、聖夜。

わたし、ずっとずうっとね、聖夜のことが大好きだったんだよー。

どんな時も聖夜のことを思い出したら頑張れてー。

わたしの"光"だったんだよ。

「えと…誰でもない黒沢めありです!」

わたしは勢いよくそう言った。  

「…ふぅん…誰でもない、ね…」

なぞるようにそう言う彼。

「は、はい!ではっ」

わたしは嵐のように去った。



< 9 / 10 >

この作品をシェア

pagetop