攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「なんでオレに、話したんだ。あんたが一番信用してんのは、あいつじゃねぇの?」
「あなたが私の立場なら――無闇矢鱈に流布せず、心の中だけに留め、聞かなかったことにするでしょう」

 似た者同士という言葉は、とても便利だ。
 多くを語らずとも、考えていることが手に取るようにわかるのだから。
 ただ、声に出していないのに、思考を読み取られているかのような感覚は、時に不快な感情に変化する。

「信頼されてんだか、してねぇんだか……。あんたの反応は、よくわかんねぇな」

 好かれていなければ、嫌われてもいない。
 そんな中途半端な状況を少しでも改善するため、ガザンは頭を下げた。

「今まで、悪かったな」
「謝罪はしないと、仰っていたはずでは?」
「左腕の傷を肩代わりした件については、謝らねぇよ」
「では、これは……」
「オレの行動のせいで、あいつを怒らせちまったから」

 ――押し倒されたまま謝罪を受けても、真面目に了承する気が起きないんだけどなぁ……。

 ガザンは戸惑う私の視線から逃れるように、出入り口の扉へ目線を動かした。
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