攻略対象の想い人は、ナレ死予定の転生聖女 欠損を肩代わりしたら、なぜか曇った三英雄が執着してくるのですが?
「左目が見えなくなったくらいで、大袈裟だよ。片目だけ残っただけ、いいと思わなきゃ。ちょっと、不便になるだけだよ」
「なぜ……!」

 そんなの、こっちが聞きたいくらいだ。
 こちらがどれほど「心配いらない」と口にしても、彼は聞く耳を持ってくれないのだから。

 ――いつもは幼馴染だけを相手にすればいいけど、今日はフェドクスと対峙する前にルドルフがいた。
 普段よりも疲弊をするのは、当然とも言える。

「己の境遇を、嘆かない!? 俺の言い分が間違っているとでも言わんばかりの態度を、取るんだ!?」
「フェドクスと言い争っても、左目の視力は回復しないからだよ」
「それ、は……」

 根気強く冷静に正論をぶつけ続けていると、ようやく幼馴染の勢いが収まった。

 ――この機会を、逃さずにはいられない。

 私は彼に優しく微笑むと、乱れた髪を直すために頭部へ触れた。
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